2006-09-29

USA:Tour2005年9月 六日目

疲れが滲むマッチャンの朝。
いつものAバーモーテル2F、釣り装束に身を固める姿にも憂いがまとわりついてます。 9月14日に出立して既に六日目。釣り三昧の毎日に、曜日も日にちも関係なくただひたすら耽溺を繰り返す二人。(そういう溺れ方ぶりには、似通うところがあるようで・・・)しかし、このことが・・・・この旅の終盤、笑うしかないハプニングを招くとは、この時知るべくも無い。




 お立ち台からスタートのこの日。
二日、三日目と攻めたランチ。・・・だが、このツアーではこれが最後のランチになった。バンク際のライズを捜し歩くのが一番固い方法というマッチャンのガイディングはよーく実証理解できたし、あの楽しさも格別であることに変わりない。事実この旅の終わりには「もう少しランチに時間をかけたかったなー」と多少後悔も残すことになった。でも目の前にライズのあるところへ向かいたくなる。あちらこちらを右往左往してしまう癖はこちらにきても抜けきれない。・・・もっと渋く絞り込んだ釣りのスタイルを獲得したいと思う。ただこの時のショップでの情報はかなりシビアなもので、ランチ界隈の良い話はあまり聞くことができなかったのです。 この日も朝はゆっくりの9時頃から出掛け、お立ち台から様子を伺うもライズの気配は無し。左岸を下流にライズ探しで歩いてみるが、水面の流下も目立った賑わいは見れずだった。



・・・で、ビール休憩をはさんでやって来たのはミリオネア。
ライズは?・・・散発だけどある。やっぱライズがあると良い。それにここの雰囲気をとても気に入ってしまった。

 早速マッチャンはライズに向かっている。僕は少し上流に歩いて行ってみる。セイジの香りにずっとまとわれて気持ち良い。・・・流れが左岸にぶつかるクリークで良い鱒を見つけた。藻に囲まれた2畳ほどのホールを注視すると、50センチ位のが、左右上下に動きながら一心に食べている。水中での摂餌アクションが多く、たまーに水面に鼻を出す。踏み固められたトレイルに膝つき姿勢で構える。付けていたトメダン(嶋崎了さんフライ)マホガニーを落とす。良い感じで流れていると思うけど食わない。そのトメダンの下に小さいフェザントテールを付け足す。サイトで釣るには流れ波に邪魔されてチョット見難い。何度かくわえたような動きを見せたのであわせるけど乗っていない。・・・それから約1,2時間、あれやこれや奮闘するも最後は空しく逃げられてしまった。(下手さを呪うしかない)

 

 前日ほどのマホガニーのハッチは無かったが、モクンッ、ズシュッ、ヒラーリッと続くライズを夕刻まで攻めた。何となく分ったことは、良いサイズは殆どがあと少しの届かないところにしかいないということ。・・・射程圏内のそこそこサイズと、ずーっと遊んだ。

 この夜の夕食の作戦会議。
今回の釣行の大まかな予定は、「ヘンリーズフォークをメインに遊んで、最後の1~2日リヴィングストン界隈のSC川(予約が取れればMZランチ)を攻め、ボーズマンから帰国。そして事前に問い合わせてあったモンタナ州政府観光局の熊本事務所訪問もしておきたい。」というものだった。・・・シャワーでさっぱりした後、いつもの生ビールを飲みながら、「このままギリギリまでヘンリーズフォークをやるバイ!」という変更は当たり前のように簡単に決まった。まだまだやりきれない気分が残り過ぎていた。

「マッチャン、今日は20日よね?」・・・・実はこの日は9月19日だった。

「うん、今日は20日バイ」

「ッていうことは、あさってまでのあと二日間、がんばろうバイ」

「大丈夫!まだ二日もあるけん!」

 9月23日の帰国フライトまで、あと二日のカウントダウンに入っていた二人だったが、三日を残していたことにはこの後もずーっと気付かないでいたのです。ボーズマン空港カウンターのあの時まで・・・。

2006-09-27

USA:Tour2005年9月 五日目

 朝から向かった先は連荘のファンファーム。
「あんねー、マキちゃん。昨日は天気のくずれたでしょがー?・・だけん虫もさかなも機嫌の悪かったばってんがねー。今日は見てんなっせ!この天気バイ!今日は絶対ライズあるけん!・・・・」マッチャンに導かれてやってきました。・・・結果は置いといて、すごいのどかで気持ちの良い所です。駐車ポイントのすぐ前にある牧場の馬にも覚えてもらって、かわいくなついてくれた。馬に話しかけたり、さわったりする余裕があるくらい・・・ライズは無かった。正確に言うと、遠いところでの届かないライズは少しあった。橋の上から見るとものすごくデカイのが何匹も底に定位していて時々浮上しては何かを食っていた。勢い勇んで岸辺から攻めるもぜんぜん駄目。・・・「こんなところで粘っていて良いのだろうか?ハリマンでは良いライズの時間になってるんじゃ?・・・」という二人同じような気分になってきたのを察知して、「そう言えばマキちゃん、まだサードチャネルには行っとらんだったろ?・・たいぎゃーよかとこだけん!」と言うマッチャンのご提言で移動決定。


サードチャネル。
右岸バンクを上流へ歩く。いくつも大きい倒木を越えたりくぐったりしながら静かにライズを探しながら。何尾かズシューーンと逃げられるがライズは無い。チャネルが終わるところで対岸に渡る。枯れかかった藻が異常に多く歩きにくい。右に左に方向を変えながら浅いところを選んで歩いていく。ここから上流がミリオネアらしい。渡り切った対岸で一息。ウイスキー&ジャーキーも旨い。・・・まっちゃんとは、この「飲みながら爛れていく切ない快楽」に向かい易い点ではとても気が合う・・ような気がする。殆ど飲もうとするタイミングが一緒。<マッチャン!またアメリカに飲みに行くバイ!>

 この旅初めての集中ライズが始まった。バンク際ではなく目の前の流れのあちこちで。尺サイズかな?と思いながらも流れに入る。ベイティスに混じってマホガニーが流れてくる。大きそうに見えるライズもちょっと遠いところに始まる。少し上流にいたマッチャンが竿を曲げていたが、すぐ外れたようだ。「40アップくらいだろか?」と言ってる。ライズはどんどん増えてくる。マホガニーもこんなに沢山流れるものとは知らなかった。クロスダウンの射程圏内のライズに流し込むと35センチくらいのやつ。やっぱ大きいのを狙わないとなーと思い、探し待つ。


 9月のヘンリーズフォークについての刈田敏さんのリポートがある。「夥しい数のスードクローエン。その中にほんの数パーセント以下の率でマホガニーが混じっていて、鱒はそのマホガニーだけを選食していた。それを知っていたフライマンだけが爆釣。・・・」という内容だったと思う。イメージの中にこのシーンを何度も思い描いていたので、マホガニーのフライパターンはかなり意識して準備していた。目の前にどんどん増えてくるマホガニーダンとライズ。午後一時頃からずーっと暗くなるイブニングまでその状況は続いた。エルクの咆哮と対岸を走る馬の嘶きがすきとおり響くだけのしずーかな風景。ひたすらライズに向かって、マッチャンと二人してもくもく釣った。もうホントに幸福感満杯。



 サイズは40センチ前後が殆どで、一度だけ「ウン?これは!」という走りを受けたけどバラシ。とにかくココは藻の繁茂が激しくて。ただ届きそうで届かないところにいるゆったり小さいライズを繰り返すヤツは、でかいというのがはっきり分る。二人ともヴェスト浸水お構い無しにギリッギリまでウエーディングして挑むも届かない。悔しいけどしょうがない。でも幸せな時間でした。

 パーキングまでの帰りで見たサードチャネル。一人でいたら寂し過ぎるくらいの静かな美しさです。



 宿でシャワーを済ませ、本日も張り切ってステーキ夕食。トラウトハンターでは、ガイドのリックさんと奥様ビビアンさん、馴れ馴れしさ天下大将のマッチャンは、レネ夫妻まで引っ張り込んで僕にご紹介。・・・ホントに方々はマッチャンのこと憶えていたのでしょうか?


 この夜も更け行くまで爛れていきました。 








2006-09-25

USA:Tour2005年9月 四日目


 さて4日目は朝から雨。
しかし本日の作戦予定はしっかり夕べのうちに組んである。反省と稚拙な分析とそれを元にした翌日の計画は毎晩の日課になっていたし、そういう云々を飲みながら食いながら過ごす夜の時間もスゴーク楽しかったのです。
 ということで、昨日のマッチャンの好印象もあり、朝一はファンファームへ。・・・まあよくある話だけど、「今日は昨日の明日」だし、未来予想は外れるわけで、殆どライズがありません。なかなかの風景を楽しんで引き返し。またの機会に期待。

 山には冠雪。少し寒く感じるはずです。
「マッキー、今日は休息日にして買い物でもするね?」・・マッチャンは、かなりGカートに鍛えられたみたいで、疲労も少し残っている様子。気分的にリセットをかけたい感じになっていた僕も同調して、本日のオフが決定。 行ってみたいと思っていたブルーリボンに向かうが、もったいないなーという気もおこったりでちょっとだけマディソンに寄り道。200メートルほど釣り上がり、数尾のブラウンと遊んで終了。


 ほとんど毎晩メニューはステーキ。生ビール。ウイスキー。時々ワイン。・・・こんなに毎日ステーキを食える自分にも少し驚いた。でも夕食の時間が近づくと「今日もステーキくうぞ」と思うのです。

 一晩だけのHYDEロッジから再びAバーへ戻ってタイイングやらフライの整理やらをやる。実は昨日Aバーがフルブッキングだったのは、トラウトハンターのあるガイドさんの結婚パーティーがあったそうで、晩飯はトラウトハンターに最初いったけれど貸切で入れなかったのです。・・・さてリセットして明日から仕切りなおし。



 作ってもらったお守りにも改めて祈ります。

2006-09-21

USA:Tour2005年9月 三日目



 AバーからHYDEラストチャンスロッジへ引越しの日(道はさんで目の前)。前夜は茨城?から一人来ていたT君(初めて会った人)と、滞在中タイイング用のライトを貸してもらったブラッドリーと飲んだり食べたり、そして部屋ではタイイングに熱中して、三日目にして朝寝坊をしてしまう。・・・ところがマッチャンは、ガイドのカートとの約束時間にしっかり遅れてキツク怒られる。・・・ミスターカートは、いつかの「津留崎健さんのRIVERシリーズ」に黒いラブラドールの愛犬と一緒に写っていたガイドで、ひげ似合いの渋氏。次回は必ずガイドを頼んでみようと思った。



 三日目は別行動。
マッチャンは、GカートとHF下流のファンファーム・アシュトンダム下界隈へ。ファンファームでは良いライズに恵まれ、アシュトンではかなりなサイズにブレイクされたらしい。・・・そしてこの日のマッチャンの印象が後日のファンファーム通いを導いたのですが・・・。

 僕は今日もひとりランチ。
「なんさまマキちゃん、下流からずーっと川ば歩いてバンク際のライズば探した方がよかばい。ボーンフィッシュFまでたいした距離なかけん。・・・バンクを歩く時は岸より離れて歩かなんばい!感づかるっけん。」
というマッチャンのアドバイスに素直に従うことにしてバンクトレイルを下流に歩いた。バックポケットやウエストバッグにはブラッドの店で朝仕入れたなにやらかにやらがタップリ入っているし、のんびりゆったりの一日予定。天気も無風快晴。今日は何か良いことが起きてしまいそうな気分満タン。




 9時半頃、川に入って右岸を下流に歩く。静かーーー。エルクのビューグリングが聞こえてくる。水面には昨日と同じようにパラパラのベイティス。#20~#22くらい。スードクローエンとはどんなんだろう。時々尺サイズがライズする。・・・釣ってみる。釣れるとやっぱり楽しい。歩く歩くひたすら歩く。歩く足元からギババババーっとホッパーが飛び出す。鮮やかな赤・黄・緑の信号カラー三種。その内の何匹かは川に着水してしまったけど飛沫は上がらなかった。

 昨日の場所に差し掛かる。バンクを大きく迂回しながら下流に回る。暫く見ていても何も無かった。やっぱり午後にならないと虫も少ないのか?鱒にスイッチ入らないのか?・・・一気にボーンまで散歩に決める。対岸の方でダウンクロスに狙っている釣り人を見ながら歩いていると視界の端に「ウンッ?」と感じるものがあって、止まり見ると・・・ラーイズ。かなり慎重に下流に回って水に入る。尾鰭の鋭角さが目立つカッコいいライズ。・・・不思議だけどもう殆ど取れた気になっていたこの鱒も結局ばらす。そこはバンクが川にゆるくせり出した先端の下、かなり浅い場所。・・・マッチャンのいう通り今回のランチで目にしたライズ(良いサイズの)は全部バンク際だった。「バンク際の良いライズを下から歩いて探しながら・・・」ホントにこれが良いかもしれない。と、決めて、今度は寄り道せずボーンへ歩きを進めた。・・・いやいや思ったより遠い。ちょっと疲れ着いて、ビールとジャーキーやりながら蒼い広いフラットをながめる。だーれもいない。しずーか。ライズもなーい。二本目のビールを空けて・・・ウトウトする。・・ボーンはまたの機会に来る事にして、いよいよ上流へ向けて川の中を歩く。岸から10メートルくらいの距離をとりながら。

 もくもくと同じリズムで歩く。差し出す足、抜き上げる足の波紋が最小限になるようにと注意しながら歩く。ゆったりした流れだとはいえ、ずーっと上流に向けて歩くと言うのも結構足にくる。休憩のかわりに時々水面に目を凝らし流下を観察する。まだママホガニーの姿はないが、ベイティス(オリーブ#20くらい)の量は増えてきている。朝から見えていたスピナーは逆に少なくなった気がする。それにしても何と気分のいい贅沢な時間。

 やっとバンク際にライズ発見。・・あれってもしかして20インチ超えてるって奴?・・さあいよいよ緊張のお仕事が始まるという期待もりもりに構える。ハンプバックイマージャー(これも備前さんフライ)#20を結んでたけど、これでいけるはず。ライズのリズムに合わせるつもりで攻め開始。左側のポイントを攻めるときの癖でバックハンドキャスト。風の影響かティペットの最後の伸びに力が無い。2,3度失敗して何とかうまく筋を流れたフライに鱒はちゃんと出た。・・・上流に走ったり対岸に方向を変えたりするのをなんとか寄せれた。ネットに誘導するときの緊張は今も忘れません。藻がいっぱい絡んでるし。・・・救い上げた後は、一畳ほどの小さい砂利場で暫く座り込んでいました。・・・ゲージをあてて19インチを確認した一瞬は、残念とも思ったけど、これから後に残るタップリの時間をすれば、何度も良いこと(良いサイズ)があるはずだとの安寧な気持ちが湧いて嬉しさは最上級だった。・・・・・実際は難行苦行の始まりだったんですけど。


この後も歩きに歩いては見たものの、全くライズを発見できず、とうとう駐車場近くまで来てしまう。風がゴンゴン強くなる。・・・ブラッドリーの店で冷たいビールを補給し、「今はここよりパインへヴンの方が良いかもね?」というお薦めに乗り、移動。・・・今回の釣行前にW君からはパインへヴンへの悪路を注意されてたけど、それほどでもなかった。牛に行く手をはばまれながらも到着した時は、これまたすごい風。・・・日本だったら止めてるところなのに、迷わず立ちこんで様子を見る。50メートルほど下流にいる釣り氏は何度も竿を曲げている。こちらはライズ無いのに。・・・・・知らず疲れも感じてきて、今日の早上がりをあっさり決めて、宿に戻ることに。帰る前に件の釣り氏にはしっかりタクティクスを聞く。「PMXの下に小さいビーズヘッドニンフだ」とのこと。・・・PMXがどんなフライか分らず、翌日マイクローソン氏に聞いてみると、パラシュートマダムXのことだった。

USA:Tour二日目つづき


 兎にも角にもはじめてのヘンリーズフォーク。
「対岸までとりあえず渡ろうかね」と、マッチャン。
「なんで?」
「何となくばってんね」
・・・ということで、ランチよりはじめて足を入れた水の感触は、とろりと軟らかく栄養分もたっぷりな感じ。聞くほどに水は重い。渡渉を始めてみると思ったより底砂が細かく藻の上を歩かないと埋まり気味になる。ところどころにある石には注意が必要。初秋の季節ということで藻はオリーブブラウンの枯れた色にかわり足にまとわりついてくる。暗くなると歩きにくいかもしれない。・・・でもまあ、そんなこと以外の楽しみに、歩きにくさのどうのこうのは全く関係なくなってましたけど。



  

 「バンクばい!バンク際が狙い目ばい!」
ガイドマッチャンから何度も聞かされたセリフ。ランチの右岸を下流に歩きながら、最初に見つけた良いライズも、バンク際の石下に付いてる。マッチャンのご好意により最初に狙わせて頂くも、これがさっぱり・・・。無視され続ける。午前中パラパラだったベイティスの流下もお昼をまわってバンバン増えてきた。ライズ周期が不規則なので食べているのは違うものなのか?とか偉そうに考えたりしてフライをとっかえひっかえしたけれど、一番の原因はドリフトだったと思う。マイクロカレントって言うんですよね?
、複雑なよれ。最初5回に1回くらいしかまともに流せなかった気がします。2時間くらい対峙して、#14ダニーマデビーマ(備前さんご紹介のフライ) マホガニーカラーに変えて・・・食いました。ゆっくりと。ズビューーーーンと斜め下流にすっ飛んでいく鱒を目で追いながら、上流に行ってるマッチャンに叫びます。気付いてくれないので何度も呼ぶ・・・と、ふっと軽くなって鱒は外れました。フックポイントに小さい肉塊が残っていました。でも何か嬉しい疲れです。バンクに腰おろしてウイスキー飲みながら、先ほどマホガニーダンだと思っていた流下を改めて見ているとどこか違う??・・・近付いてよく見るとなんとアントです。こいつウイングを帆立てて水面に乗っているので、てっきりマホガニーだと思った。 9月ヘンリーズフォークのキーフライは「マホガニー」だと見聞きしていたので、意識も強かった。

 釣り初日ということもあり、気分もふわふわ浮ついて、粘りのライズ捜しを止め、パインへヴンにちょろっと行き、軽いイブニングをやって早目に宿帰還。

お楽しみはまだまだこれから。

2006-09-20

USA:Tour2005年9月 二日目



 モーテル予約が入っていなかった・・という件は、何とか2件の宿を行ったりきたりすることで決着。散乱した荷物を一々パッケージするのはちょと面倒でした。・・・が、この旅後半、ヘンリーズフォークを離れてからも3件もの宿を泊まりわたる事になろうとは・・。

結局初日の夜は、遅くまでちびちびやりながら、ラインやらフライやら何やらを準備。この時間もまたすごく楽し。そして、朝はすっきりと気持ち良く目覚めたのです。さていよいよ本番々。


 「やっぱ、なんちゅうてもココかるだろっ!」
マッチャンに導かれお立ち台駐車場から出陣。お立ち台から直接ニンフを送り込んでいるオジサンをしばし見学。サイトでねらっている様子で、近づいて見てみるとホントに良いサイズが藻穴で定位している。キッチリ正確に流されているニンフをみていたら鱒はぱくッと口を開いた。「あっ!」と僕が声を出すのと同時に、オジサンも「ウグエーッ!」と咆えられたが、ニンフはすっぽ抜けたようだった。・・・とてもウエイダーが似合いそうな感じだなーと思っていたオジサンは、このあとダーっと車にとって返して本格的に着替えていたが、G3に身を固めた姿はいかにもいかにもカッコ良かった。

........To be continued












2006-09-19

USA:Tour2005年9月 一日目

ちょうど一年前・・・

いや、一年も経つのにまだまだ鮮明に、あのシーン・あの時間を忘れずにいることに自分でも少し意外で。
ならば、記憶の断片でも整理しながら纏めて置こうと思ったのです。
釣りの予定もままならない忙しい現実に、疲労の隙間を埋めてくれるのは、タイイングやらライズやらやっぱり毛鉤釣りの妄想世界で。・・・広すぎる空に広すぎるボーンフィッシュフラットの青い蒼い昼下がり。ピンクとラヴェンダーとオレンジと紫と赤とがモノクロのグラデーションに囲まれたパインへヴンの夕焼け。金色の水面に黒く浮上する鱒の鼻と尻。涙が出てしまいました。・・・マッチャンと行った始めてのアメリカ釣行です。




                                          
出発は熊本駅。心優しい奥様方に見送られての快速電車。
この旅で二人暗黙に了解していたことがあって、それは「飲みたい時には迷わず飲む!」。・・・初日の福岡行きの電車で出発の乾杯。これから警察の取り締まりも明日の仕事も気にせず存分飲める開放感にとっても幸せなはじまり。

福岡空港国際線ターミナル。出国手続後も、もちろん生ビールやりながらあの人やあの方にしばし分れのご挨拶TELをしておきます。
今回のコースは、KALにてソウル⇒ロス経由ソルトレイクシティ。あとはひたすらレンタカーを走らせる。 Aバーモーテルまで。

ロスへの機中、隣席のロス在住ドクターは偶然にもフライフィッシャーで、カリフォルニアの釣りについてもいろいろ教えて頂く。飲み過ぎでお気楽な二人にもやさしいジェントルドクターでした。

ソルトレイクシティ空港からレンタカー出発した途端、目の前で衝突事故。あぶなく巻き込まれるところ。酔いも一気に醒める。気を引き締めて一路Aバーへ。でも気持ち良い夕刻のドライブ。

さていよいよ一日目は、夜到着のAバー(いつか見た佐藤成史さんの写真そのままでちょっと感じ入る)で、荷を解いたらゆうっくり飲んで明日からのあれこれに夢馳せましょう。・・・・・・・・と、思いきや、誰も客のいないカウンターでチェックインしようにも、「あんた方の予約は入っとりません」だと。あれほどリコンファームしておいてと言っといたのに、マッチャン。しっかり落ちのついた初日です。